社長に聞いてみた! 多様な個性が出会い、
事業をクリエイトする未来をともに

代表取締役社長 皆川 充

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2022年にインター・アート・コミッティーズ(IAC)は創業30周年を迎えました。これまでを振り返り、大きなターニングポイントとなったのはどんなことでしょうか?

一番の転機は 合宿免許エージェンシーというB to C事業の創造ですね。IACは創業時よりユースマーケティング(若者とのコミュニケーションをとるための活動)による企業サポートを行ってきました。例えば、企業の採用PR支援や、顧客向けサービスを普及させるキャンペーン施策などです。そうした若者と企業を結ぶ仕事を展開している最中、顧客企業から合宿運転免許(合宿免許)マーケットにおける協業の打診をいただいたのです。そこで私は、合宿免許のエージェンシー事業を立ち上げました。コンビニエンストアやインターネットをステーションにして集客し、コールセンターを介して全国の合宿校に送客する事業モデルです。カタログを利用した合宿免許の斡旋事業者はそれまでにもありましたが、インターネットとコンビニエンスストアチェーンを組み合わせた全国規模の同モデルは全国で初めてだったと思います。これを期にB to Bをコアビジネスとしていた事業形態から、合宿免許エージェンシーをメインとしたB to C事業をコアとする将来に舵を切ったのです。

現在では、フードサービス事業や音楽事業など多様な展開をしていて、「IACって何をやっている会社?」と思われるのでは…

コア事業は合宿免許エージェンシーですが、それを取り巻く周辺事業と、ほかにも多様な新規事業-これを私は“衛星事業”と呼んでいます-があり、それらを育て連携していくのはIACにとっては自然なこと。というのも、弊社理念の三要綱の一つが“多様性”で、多事業型組織を推進していくことを心掛けているからです。社内に様々な委員会が立ち上がり、それぞれの個性を活かしながら新たな事業に繋げていくといった感じです。例えば音楽事業ですが、弊社の社員はアーティストやミュージシャンが多く、その分野を手掛けるのは自然の流れだったと言えるでしょう。

“事業を通じて社会課題を解決していく”CVS(社会共有価値の創造)事業はどんなきっかけで生まれたのですか?

2011年に東日本大震災が起きたとき、若者を応援することを私たちなりに始めようと決めました。何ができるのか思案していると、様々な問題から運転免許の取得もままならない多くの若者がいることに気づきました。しかし彼らを特定することは容易なことではありませんでした。唯一客観的に特定することができたのは児童養護施設の子供たちだったのです。私たちは手分けして施設を取材し、運転免許取得助成制度が彼らに必要であると確信しました。運転免許は自動車の運転だけでなく、身分証として彼らの人生を支える鍵になると思えたからです。このような経緯で手探り状態ではありましたが、弊社オリジナルの運転免許取得助成を始めました。現在は、児童養護施設の児童など社会的養護が必要な若者の自立支援を行う一般社団法人コンパスナビのプログラムの支援・サポートも行っています。

では、このように多様な事業クリエイトにおけるコンセプトを教えてください。

私たちは世の中にある既存ビジネスの良い点を残しつつ、さらに便利に、時代にあったものに進化させる“事業リノベーション”と社会課題を解決するためのCSV事業を行っています。新たな事業を始めるときは、人との出会いがきっかけになっていることも多く、直感やひらめきも大事にしています。そのようにしていろいろな人がアイデアを持ち寄り、組み合わされたときに生まれる価値を実現していくことが弊社の使命だと考えています。ですから私たちは自分を「何者である」と決めつけないようにしていきたいと思うのです。自由に変化することで、無限大の成長を手にすることができるからです。

今後、IACグループの事業を創造していく人材に必要なことは何でしょう?

弊社は数々の“事業リノベーション”を起こしてきましたが、そこには社会への“観察力”、“編集力”、そして“ブリコラージュ(Bricolage)”するチカラが不可欠と思っています。
クリエイティブな作業には、「良質なものを観察し見きわめるチカラ」、「社会をよく観察するチカラ」が必要であり、観察した材料を組み合わせて作品に仕上げていく編集力が必要で、事業クリエイトも同様です。そして、壁にぶつかったときに必要になるのが “ブリコラージュ”-「もちあわせの材料やアイデアを組み合わせて新しいものを創り出す」という思考です。ですから、まず大切なのは、世の中を観察し価値を見きわめること。それをできる人が欲しいですね。

創業時から社員の個性が豊かな会社と聞いていますが、その理由は?

全員が同じような人間になる必要はない、多様性が大事だと思っているからです。多様性とは、一人ひとりが異なる個性や強みを持っていることです。一つ、何か強みや得意なこと、好きなことがあればいい。足りないところは他者が補えばよいのです。自分の得意なこと、好きなことをやり切ることこそが自己実現に繋がるからです。会社は、情熱をもって自己実現をしていくステージですからね。

IACグループに関心をもたれた学生の方々にメッセージをお願いします!

どんどん旅をしてください。社会をよく見て自分をよく見て、いろんな人に出会ってほしい。
歩いて体験して自分の目で見て感じたことに勝るものはないですから。加工された二次情報に頼るのではなく、まず自分の目で見て体験してきたこと、感じたことを大事にしていただきたいと思います。それをもって弊社に会いに来ていただければ嬉しいですね。