エンタテインメント事業

SOFT MACHINE

SOFT MACHINE

ソフト・マシーンは、1960年代後半から1980年代初頭にかけて活動したプログレッシヴ・ロック・バンドで、キャラヴァンと共に「カンタベリー・ミュージック」の最重要バンドであり、ジャズ・ロックおよびプログレッシヴ・ロック・シーンで最も影響力を持つバンドとして知られている。
1966年にデヴィッド・アレン(ギター、ヴォーカル)、ケヴィン・エアーズ(ベース、ヴォーカル)、マイク・ラトリッジ(キーボード)、ロバート・ワイアット(ドラムス)の4人でスタート。バンド名はアレンによりウィリアム・バロウズの小説のタイトルから付けられ、当時のフラワー・ムーブメントの影響でサイケデリックなポップ・サウンドを演奏していたが徐々にジャズをベースにしたサウンドに変化してゆく。活動中はメンバーの出入りが激しく、それに伴ってバンドの音楽性も多様に変化していったが、1975年の『Bundles〈収束〉』ではアラン・ホールズワースのギターを前面にフィーチャーし、彼の革新的ギター演奏を世に知らしめたと同時にフュージョン・バンドとしても知られるところとなる。その翌年アラン・ホールズワースに代わってジョン・エサリッジをギタリストに迎えて『Softs〈ソフツ〉』をリリースするが、1978年のライヴ・アルバム『Alive & Well: Recorded in Paris〈アライヴ・アンド・ウェル(ライヴ・イン・パリ)〉』を挟んで1981年にヨーロッパ中世の詩などで語られた想像上の『豊穣の地』をタイトルにした『Land Of Cockayne〈ランド・オブ・コケイン〉』をリリースした後、3年ほどが経過した1984年7月30日から8月4日までロンドンの老舗ジャズ・クラブのロニー・スコッツにライヴ出演した後、ソフト・マシーンの名は聞かれなくなってしまった。
その後1999年にヒュー・ホッパー、エルトン・ディーン、キース・ティペット、そしてジョン・マーシャルがソフト・ウェアというバンドを始動し、2001年にはアラン・ホールズワースが加わってソフト・ワークスとなって翌年『Abracadabra〈アブラカダブラ〉』を制作し、ソフト・マシーンの再始動の狼煙を上げたのだった。
IACでは彼らの貴重なライヴ・アーカイヴの権利を獲得し、これまでに3枚のアルバムをリリース。また主要メンバーであったエルトン・ディーンとヒュー・ホッパーのソロ・アルバムもリリースするとともに、アラン・ホールズワース、ヒュー・ホッパー、エルトン・ディーン、そしてジョン・マーシャルという歴代メンバーで結成されたソフト・ワークスや、その後ギタリストがジョン・エサリッジに代わってバンド名も正式にソフト・マシーンを名乗って制作したライヴ・アルバムをリリースしている。

SOFT WORKS

カンタベリーで生まれたいわゆるカンタベリー・シーンの草分けにして最重要バンドといえば、ヒューとブライアン・ホッパー兄弟、ロバート・ワイアット、ケヴィン・エアーズ、そしてリチャード・シンクレアが1964年に結成したワイルド・フラワーズを母体としたソフト・マシーンとキャラヴァンだ。1968年にアルバム『The Soft Machine〈ソフト・マシーン〉』で世に出たソフト・マシーンはポップでサイケデリックな曲調からメンバー・チェンジを経て徐々にジャズ色を強め、ジャズ・ロックの典型を確立した。その後さらにメンバー・チェンジを繰り返しながら常に他とは一線を画した独自の音楽性を磨き上げ、またロックやジャズに留まらずミニマリズムに代表される現代音楽的手法を自在に操りながら多様な音楽性を統合して洗練の度合を増し、現在の多様な音楽シーンの淵源というべき存在になっていった。しかし1981年に、ヨーロッパ中世の詩などで語られた想像上の『豊穣の地』をタイトルにした『Land Of Cockayne〈ランド・オブ・コケイン〉』をリリースした後、3年ほどが経過した1984年にロンドンの老舗ジャズ・クラブのロニー・スコッツに出演した後、ソフト・マシーンの名は聞かれなくなってしまった。しかしその後もソフト・マシーンが作り出した音楽は大きな影響力をもって受けとめられ、ヨーロッパ各国はもとより、南北アメリカや日本に至るまで世界各国の多様なミュージシャンが影響を受けたバンドとしてソフト・マシーンの名を挙げている。そのソフト・マシーンのかつてのメンバーであるアラン・ホールズワース、エルトン・ディーン、ヒュー・ホッパー、ジョン・マーシャルが結成したのがソフト・ワークスで、2002年にアルバム『Abracadabra〈アブラカダブラ〉』をリリース。IACではそのラインアップでの数少ないライヴ公演を収録した『Abracadabra In Osaka〈ライヴ・イン・ジャパン2003〉』をリリース。